抑うつ状態などの心因性にも効くED治療薬

EDの症状をその原因によって大きく分けると、器質性のもの、心因性のものの2つのタイプがあり、実際の症例のなかには両方が混在しているものもみられます。
器質性のものとは、神経や血管などに何らかの損傷や障害があることが原因となってEDの症状が起きるものです。運動不足や飲み過ぎ、食べ過ぎなどの長年の生活習慣がたたって中年以降の男性に起きやすい動脈硬化などは、このタイプに属する典型的なものといえます。こうした場合、ED治療薬の処方とあわせて、動脈硬化を改善する医薬品を服用したり、生活習慣を健全なものに改めるなど、まずは原因を取り除くためのアプローチが不可欠となります。
いっぽう、心因性のものとは、仕事上のストレスや幼少期の性に関するトラウマをはじめとする心理的・精神的な原因がもとになってEDを発症してしまうものをいいます。こうしたなかには、統合失調症、双極性障害、抑うつ状態といった、精神疾患に該当する重い状態にあるものはもちろん含まれますし、若い男性に多くみられる、女性に対する経験不足から臆病になってしまうといった、比較的軽易な問題に根ざしたものも含まれています。心因性のEDに対しても、実は世界中で広く用いられているED治療薬の服用によって、その症状の改善がみられる場合が多いようです。
ED治療薬にはさまざまな銘柄がありますが、これらはいずれもPDE阻害薬とよばれるタイプのものです。PDEというのは、男性の性器の周辺に多く存在している酵素の一種ですが、性器の海綿体にある平滑筋を収縮させて、十分な量の血液が性器に集まるのを抑制するはたらきをもっています。このため、ED治療薬によってPDEのはたらきを阻害することによって、逆に血管を拡張し、海綿体への血液の流れを活発にして、女性と一戦を交えるにあたって、十分な硬さや持続力を保つことができるようにするのです。